動かそまい!NAGOYA

重点プロジェクト

なごや環境大学は持続可能な都市の実現に向けて、社会の多様な主体が「行動しやすくなるしくみづくり」を推進する、さまざまな重点プロジェクトに取り組んでいます。

SDGsオンラインセミナー第7回事後報告

2021-03-10 10:34

NPO法人藤前干潟を守る会理事長で、高校教師の亀井浩次さんをお招きして、2021年1月22日(金)19:00~20:00 SDGsオンラインセミナー2030年の先をみつめる人々第7回「身近な海をきれいにしよう」を開催いたしました。

今回残念ながらご参加いただけなかったみなさまのために、YouTubeチャンネルにて動画を期間限定公開いたしますので、下記URLよりぜひご覧ください。

【動画URL】
https://youtu.be/bEyJE7Aphgs

 

★時間内にお答えできなかった質問にお答えいただきました★
<質問と回答>
ご質問ありがとうございます。私はそれぞれの問題について専門的な知見を持っているわけではないので、あくまでも個人的な見解として回答します。内容の誤りや不正確な点などあればご容赦ください。

【ご質問1】
環境問題のうちで、「地球温暖化」の場合は「脱炭素」が取り組みの目標となっており、我々が取り組むべき方向性がある程度見えますが、「マイクロプラスチック」の場合は、どのような取り組みが当面の目標となりますでしょうか?やはり、プラスチックごみの回収・削減でしょうか?

【回答】
当面は「使い捨てプラスチック製品の廃止」、長期的には「プラスチックの原則全面不使用」で「どうしても必要な場合に限り生分解性プラスチック使用」(生分解性プラにも現状ではいろいろ問題はありますが現在の石油由来プラよりはましという解釈です)という流れが現実的ではないでしょうか。プラスチックが普及する以前(それほど昔ではない)の生活が参考になるはずです。このような制度作りは行政・政府の仕事なので、私たち市民としてははそれを後押しする(例えばプラスチック業界の抵抗に負けないように)役割を担うとともに、並行してプラごみの回収やごみ減量の意識啓発を続けていくということになると思います。

 

【ご質問2】
一度埋め立てられても干潟は回復できますか

【回答】
周囲の地形や潮流などの要因があるので一概に「回復可能」といえるものではありませんが、干拓地の再干潟化については国内では志摩市、海外ではサンフランシスコ湾南部などの実例があります。完全に元通りとはいえないまでも、ある程度の機能の回復は見込めるようです。堤防で海水を遮断した干拓地は堤防を開けて海水を入れれば回復は比較的容易ですが、覆土をした埋め立ての場合は土砂の除去および地形の復元が必要なのでそれだけ回復に時間がかかります。

 

【ご質問3】薬を使わない養殖は可能ですか

【回答】
「狭い場所で多数を育てる際の病気予防」というのが主目的(他には成長を早めるとか見栄えをよくするとか)なので、そういった目的を重視しなければ技術的には可能でしょうが、そのようにして作られたものが商品として成立するかは消費者側の問題です。広い場所で少数を育てる(自然に近い状態)ようにすれば病気の危険性は減りますが、効率が悪いので価格は上がります。安価なクスリ漬けの魚のほうが売れるのであれば生産者は変える必要を感じないでしょう。有機無農薬野菜と同じ構図です。

 

【ご質問4】
サンゴ礁の白化現象が話題になっていますが白化してしまったサンゴ礁を回復することはできますか

【回答】
サンゴ礁は単なる骨格であり、その無数の穴にサンゴ虫が共生藻とともに生息している状況が「生きているサンゴ礁」です。水温上昇などの理由でサンゴ虫(+共生藻)が脱落した状態が白化ですが、条件が回復すればまたそこに新たな個体が定着して回復します。もちろん条件が整わない(水温が下がらないとか赤土が覆っているとか)ままだと回復しません。サンゴの被度調査の数値が毎年変わる(増えたり減ったりする)のは回復する場合があることを示しています。

 

【ご質問5】
木のような天然素材も海に悪影響はありますか

【回答】
自然物が海に流入すること自体は何億年も前から繰り返されてきたことなので、特段の影響はないと考えられます。もちろん、薬剤等が使用されたり化学的な加工がされている場合はその限りではありません。問題になるのはおもに「漁業の障害になる」という人間活動との関連です。

 

【ご質問6】
目に見えないマイクロプラスチックを回収することは可能ですか

【回答】現在のところ回収するための技術はないようです。現時点ではマイクロレベルになる前に回収する、という対策しかないと思います。

 

【ご質問7】
排水溝と海につながるところにグッピーフレンドのようなフィルターをつけることは可能ですか

【回答】
技術的には可能でしょうが、設置や管理(目が細かいのでつまりやすい)の予算・制度作り等の負担をどうするかという実務上の問題を考慮する必要があると思います。

 

【ご質問8】
マイクロプラスチックや、食用魚の枯渇問題、とても深刻である事に驚きました。
早速グッピーフレンドやセルローススポンジを使うようにしたいと思います。
しかしながら、一人一人がいくら環境に配慮しても、人間が多すぎる現状では地球への負荷が大きすぎて生物が絶滅していくことは変えられないのではないか?と常々思ってしまいます。
世界の人口を半減させるしか打開策は無いのではないのではないでしょうか?

【回答】
地球の適正人口については「適正」という評価基準をどう設定するかによって幅があるようですが、例えば「15億から20億」という数字を見たことがあります。現状ですでに超過していることは明らかで、今後さらにその状態が進むことを考えると、どこかで減らさなければならないはずですが、具体的な(実現可能な)方法についてのアイデアは私にはありません(口に出す勇気がないといったほうが正確か)。たぶんだれもが似たような状況だろうと思います。

ただ、私自身としては、問題があまりにも大きく、ひとりの努力ではどうにもならないように見えても、とにかくひとりが動き出さなければなにも変わらない、という大原則(市民運動の基本)に則って行動するようにはしています。捨て石になる覚悟、ということです。