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【開催報告】「2026前期 ⼭の社会⾒学 第1回 針葉樹」を実施しました!

2026 年5⽉24⽇(⽇)に「2026年前期 ⼭の社会⾒学 第1回」を実施しました。

今回のテーマは「針葉樹」です。講師は⻑屋紀⼦さん、前葉治佳⼦さん、スタジオ 385の佐藤美也⼦さん。森の散策で針葉樹を学び、「杉コプター(杉とんぼ)」の⼯作を⾏う講座です。

開催場所は、岐⾩県美濃加茂市の「みのかも健康の森」。美濃加茂市北部の⾥⼭の中にあ
り、季節の草花や野⿃観察などを楽しむことができる⾃然豊かな森林公園です。敷地⾯積
128ha の広⼤な園内には展望台や数種類のトレッキングコースなどが整備されています。

まず講師の挨拶でスタート。続いては園⻑・酒井さんから施設の説明がありました。みの
かも健康の森は森林レクリエーションや⾃然観察の場として利⽤できるだけでなく、森の
⼯房やアスレチック、バーベキュー広場、⾷堂などの施設が完備。当⽇は天気に恵まれた
⽇曜⽇ということもあり、多くの家族連れと⼦どもたちでにぎわっていました。

今回は、2班に分かれて実習を⾏います。A班は午前に登⼭。B班は午前に杉コプター
(スギとんぼ)の⼯作です。まずは⼯作の様⼦をレポートします!

⼯作の前に、⼿と指の筋を伸ばすストレッチから始めました。ナイフワークも⾏うので、
しっかりと体のストレッチをしてケガを防ぎます。

続いて、材料を配布しました。⽵トンボならぬ、スギで作られた「スギとんぼ」に使うの
は杉の⽊の板と⽵串です。杉の板は、佐藤美也⼦さんの建築事務所・スタジオ385で使わ
れた建材の端材から⽣まれたものです。スギ板をナイフで削って杉コプター(スギとん
ぼ)を作ります。

まずは、スギ板の真ん中に印をつけて、電動ドリルで⽳を開けます。ここでのポイント
は、中⼼位置を正しく取ること。位置が偏っていると左右でバランスが取れず、うまく⾶
ばなくなってしまいます。

次に、スギ板の左右、表裏の4ヵ所を斜めに削る⼯程に⼊ります。⾒本を参考にして、削
る⽬安となるガイドラインを鉛筆で書き⼊れます。

ここからはナイフワークです。講師の⻑屋紀⼦さんから「ナイフワークは、隣の⼈と両⼿
を広げても届かない位置まで離れて⾏うこと。⾃分も隣の⼈も傷つけてはいけない」とナ
イフを扱う際の⼼得が共有されました。

膝を固定させてナイフを使うエルボークリップ(ひじ削り)は、外側に刃を向けて、下へ
向かって削ります。親指を添えて削るサムプッシュグリップ(親指削り)もレクチャー。
どのような形に削るかでナイフの扱い⽅が変わります。

実演を踏まえ、⼿袋をしてナイフを使い始めます。⼦どもたちは⽊⼯⽤ピーラーを使⽤。
曲線を削りたい場合は、モーラナイフを使うこともあるそうです。

スギ板は左右が同じバランスで、両⾯均等に削るのが重要。スタンドに⽴てて遠くから眺
めて、左右の厚みとバランスを考えながら慎重に削ります。

最後は紙やすりで削って微調整。紙やすりは120番の後に240番を使います。スギ板の⾓
も丸く磨きます。紙やすりは「ならい⽬」(⻑い⽅から短い⽅に向かう⽬)で使うと良いと
いうアドバイスも。

形が仕上がったら、⾃分の名前や模様を⾊マジックで描きます。キリで中⼼に⽳を開け、
先端を1cmほどカットした⽵串をボンドで接着したら完成。⻘い⿃のイラストを描く⼦ど
も、⽇付やMINOKAMOという⽂字を⼊れたデザインも。オリジナルの「杉コプター」
が完成しました。

完成後は、⾶ばし⽅のコツも伝授。⾶ばなかったら原因を⾒つけて形状を修正していくの
も⾯⽩いですね。

「⼦ども向けの⼯作かと思っていたけれど、⼤⼈も真剣になるほど⾯⽩かった!」と話す
のは4⼈家族で参加したお⺟さん。「何⼗年ぶりに遊んだけれど上⼿に⾶んだ」と笑みを
こぼす男性も。上⼿にコツを掴んで、屋根より⾼く⾶ばす⼦どもたちもいました。

昼⾷は、敷地内にある「さとやまキッチン」で。岐⾩の郷⼟料理「朴葉寿司」も⼈気でし
た。この朴葉は、敷地内の森で採れたものを使っているそうです。

続いて、森の散策をレポートします。今回はみのかも健康の森で整備されている「のんび
りコース」で⼭頂を⽬指します。ガイドは中濃森林組合の前葉治佳⼦さん。⼭の解説を聞
いて、休憩を挟みながら1時間ほど散策します。準備運動は⼿⾜をしっかりほぐしていき
ます。上を⾒ることも多いので⾸の体操も⼊念に。

まずは⼊⼝近くにあるスギの⽊を観察。スギとんぼ⼯作に使った材料と同じ樹種です。ス
ギの⽊は台湾と⽇本の固有種。樹齢が⻑く、樹⽪が薄くめくれるのが特徴です。

スギは⽔に強いので⾕沿いや川沿いに植えられています。観察した場所は⾕地形で⽔気の
ある場所。さらに⼭を登っていくとスギは⽣えていないそうです。

続いては、ヒノキを観察。岐⾩県の⼈⼯林はスギよりもヒノキが多いのだとか。主に建築
材に使われており「東濃ヒノキ」などのブランドもあります。スギとは異なり、ヒノキは
⽔に弱いのも特徴。

ヒノキは、スギよりも油が多いので枝が多く、落枝しない針葉樹です。葉とともに丸い実
が付いているのも確認しました。

先端5-6cmの⻩緑の葉は今年出た新芽です。葉の裏側に⽩く「Yの字」が⾒えるのがヒノ
キの葉の特徴。みんなで順番に観察をしました。

道中にはマツも⽣えています。⾚い樹⽪はアカマツで、⿊い樹⽪はクロマツです。マツは
葉が2枚で⼀つになっています。若いアカマツも近くで観察。松ぼっくりは1年ほどで出
来上がるという話も聞きました。

中には、カミキリムシの線⾍による病気で⽪がめくれ、枝先が枯れているマツも。これら
の病害は全国に感染が拡⼤している状況に陥っています。

樹⽊はその都度、状況に合わせて変化して⽣育していきます。⼀例として観察したのが、
スギゴケの上に育つヒノキの若芽。これは種が発芽して1〜2年の状態です。コケの上に種
を落とすと清潔なため、⽣存確率が上がるのだとか。

半分ほど進んだら、開けた場所から遠くの森を観察しました。濃い緑はヒノキの⼈⼯樹
林、薄い緑は広葉樹です。また、今回のゆったりコースは舗装されていない作業道です。
⼭頂近くには岩盤地帯を削ってできた道も。

スタートしてから40分ほどで標⾼347mの⼭頂に到着!ウグイスの鳴き声が聴こえる中、
緑の濃淡が美しい⼭々や⽔の張った⽥んぼを眺めました。展望台からの景⾊は圧巻です。
春にはヤマザクラがきれいに⾒えるのだとか。「まちの道路を⾛るクルマが⼩さく⾒え
る!」と喜ぶ⼦どもたちも。

双眼鏡の使い⽅も学びました。ピントを合わせて、さっそく遠くの⼭々を観察します。講
師が所属する森林組合がどのような仕事をしているかの解説も。

帰りは階段の登⼭道で、15分ほどかけて下⼭をします。途中でネズミサシも観察。ヒノキ
科なので実が付いています。葉先が鋭利なので、昔は屋根裏に置いてネズミ避けに使われ
ていたそうです。

777 段ある階段の登⼭道を使って下⼭しました。階段からも周囲の⼭々が⼀望できます。
スギの⽊材を使った⼿すりを使いながら安全に進みました。

今回の⼭の社会⾒学では、スギを使った⼯作を通じて、実際に⽊に触れながら⾃然素材で
遊ぶ楽しさを満喫しました。森の散策では、針葉樹の特徴を学び、樹種の違いや⽣態に触
れることができました。
最後は全員集合して記念撮影。第2回は広葉樹がテーマです!