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12月19日(金)に2025秋冬SDGsオンラインセミナー 「未来を変えるSDGs」

12月19日(金)に2025秋冬SDGsオンラインセミナー 「未来を変えるSDGs」さあ、あなたも「誰一人 取り残さない」社会へ を開催しました。 第2回「いつまでも愛されるサステナブルな一丁。誰ひとり取り残さない社会の実現へ。」は、 株式会社おとうふ工房いしかわ社長室 室長石川 麻利江氏をお招きし、 「自分の見たい世界は自分で作ろう」という情熱を胸に、豆腐づくりを通じていかにして持続可能な地域社会を デザインしているのか、その舞台裏をたっぷりとお話しいただきました。

まずは、「おとうふ工房いしかわ」について伺いました。 今日の登壇者である石川 麻利江さんのお仕事は社長室 社長室の役割は、会社が大切にしている想いや考えを発信し、ファンを作っていくこと。 「おとうふ工房いしかわがあって良かった」と言ってもらえる、 日本一愛されるおとうふ屋さんを目指しています。
1. 全ての人を幸せに。「4つのこだわり」が支える社是 おとうふ工房いしかわの活動の核にあるのは、社是「全ての人を幸せにしたい」という想いです。 この想いを具現化するために守り続けているのが、次の「4つのこだわり」です。
1.国産大豆100%:年間約3,300t(うち2,500tが契約栽培)を使用し、日本の農業を支える。
2. 天然にがり:大豆本来の甘みを引き出す。
3. 消泡剤不使用:安全・安心を徹底的に追求する。
4. 納得できるものづくり:自分の子どもに食べさせたいものだけを作る。
これらは単なる製造基準ではなく、関わる全ての人を笑顔にするための約束事です。


★「自分の子どもに食べさせたい豆腐」へのチャレンジ
➡ 国産大豆・にがり寄せ豆腐への挑戦 当時一般的ではなかった「国産大豆」と「天然にがり」を使った豆腐作りを開始。

株式会社おとうふ工房いしかわは、国産大豆のみを使用した豆腐製造業で国内No.1
★農業を回す「二年三作」の支援
一つの畑で「お米 → 麦 → 大豆」を順番に作る「二年三作」
豆腐に必要なのは大豆、米や麦も買ってもらわなければ、畑を維持できない
これにより、大豆の契約栽培を安定させ、日本の田園風景と農業の未来を守っています。
➡ 大豆以外も支える商品開発
麦を使ってパンやドーナツ、米粉を使ったスイーツの開発・販売

➡ 播種前契約栽培
種をまく前に栽培面積と買取単価を決定


★おからの価値を変えた「資源循環」
➡ 「おから」乾燥炉導入で「廃棄ゼロ」達成 日本国内で年間70万t発生。食用利用はわずか1%。多くは産業廃棄物として処理 「おとうふ工房いしかわ」は、「おから」乾燥炉導入で「廃棄ゼロ」達成
豆腐製造の過程で必ず発生する「おから」。かつては廃棄物とされていたおからを、「おとうふ工房いしかわ」は人気商品「きらず揚げ」などの菓子原料へと転換しました。
食品ロスの削減と、新たな経済的価値の創造を両立させたこの取り組みは、まさに「サステナブルな一丁」を象徴するエピソードです。
地域参加型の環境活動と食育の循環モデル
古紙・段ボールの回収し、その収益を大豆の種まき、収穫、豆腐作り体験等の食育活動の原資として活用
➡子どもたちの笑顔へ還元【まめぞうエコプロジェクト】

豆腐容器の回収・再資源化プロジェクト始動


★郷土の味を次世代へつなぐ 高浜とりめし学会発足
古くから養鶏が盛んだった高浜市。卵を産まなくなった廃鶏を有効活用するため、硬い肉をご飯に混ぜて炊き込む「とりめし」が家庭の味として根付きました。
B 1 グランプリへの参加や学校給食への導入など活動を展開。 家庭 でも手軽に味わえるよう「とりめしの素」も商品化しました。

南三河食文化研究会
地域の食文化を共に継承し、発展させる

★地域とつながる「青空朝市」
本社駐車場にて開催される恒例イベント。 工場直送のお豆腐を破格のお値段で販売するほかドーナツの積み上げ放題やお菓子の詰め放題など、ワクワクする企画で賑わいます。
この日は全社員が出勤します。 普段はお客様と直接関わらない部署の社員も、この朝市を通じてお客様のことを知り、直接「ありがとう」を伝えられる貴重な機会となっています。

★社会課題を解決する「イイコトつながるプロジェクト」
セミナーの後半では、障がい者就労支援施設との連携について語られました。
これまでの福祉連携には、設備や技術面で「参入障壁が高い」という課題がありました。同社は自社の既存商品を原料に、「オーブンがあれば製造できるグラノーラ」などの仕組みを提供。これにより、複数の施設が無理なく参加でき、物語のある商品を通じて「働く喜び」と「工賃向上」を実現する好循環を生み出しています。
この「社会を変えるんだという気概」は、愛知イノベーションアワード最優秀賞を受賞するなど、多方面から高く評価されています。

★才能の発掘と未来へのメッセージ
特別支援学校の生徒が描いたイラストをパッケージに採用する活動は、単なる支援を超えた「才能の評価」の場となっています。
「おとうふ一丁」に込められた想いは、食べる人の健康だけでなく、農家、福祉施設、そして次世代を担う子どもたちの未来をも醸成しています。
「誰一人取り残さない社会」とは、特別なことではなく、日々の食や地域のつながりの中にこそある。そんな力強いメッセージとともにセミナーは締めくくられました。
おわりに
「おとうふ一丁」から広がる、環境・福祉・教育の輪。 なごや環境大学が大切にする「共に育つ(共育)」の精神が、おとうふ工房いしかわの活動の中に息づいていることを再確認した、非常に学びの多い時間となりました。