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【実施報告】なごやSDGsスタディツアー2025 株式会社マルワ×名古屋市立植田南小学校

  • レポート

2025年10月30日(木)なごやSDGsスタディツアー(第2弾)を実施しました。

名古屋市内でSDGsに取組む企業と同じ区にある小学校が出会い、SDGs達成に向けての学びあいの場を創出し、持続可能な社会のつくり手を育む事業です。小学生が企業を訪問し、社員からSDGsの取組みについて説明を聞き、現場に触れることで、小学生が身近なSDGsに気づき、日々の暮らしのなかで「何ができるか」「何をしようか」を考えあうことを目的としています。

2025年度第2弾は、名古屋市立植田南小学校の4年生3クラス(総勢110名)が、クラスごとに株式会社マルワ(以下、㈱マルワ)を訪れました。㈱マルワは、印刷業を営み、会報誌・調査書・チラシ・カタログ・名刺等を作成しています。
今回のツアーは少人数で行うため、1クラス2グループに分かれて、「鳥原専務のお話を聞く」「社内見学に行く」のプログラムを交代して行いました。印刷会社のSDGsの取組みを見て聞いて感じるツアーの始まりです。

【印刷会社のSDGs?】

最初に、㈱マルワが作成してくださった「マルワの仕事」がまるごとわかる小冊子が配布されました。社員の説明を聞きながら、小冊子にあるクイズに答えます。1階から3階を見学しました。
まずは1階。印刷の機械と紙を折る機械がありました。最初は色の説明がありました。「この4色ですべての色が作れるんですよ。4色の名前は?」「シアン、マゼンタ、イエロー、ブラック。」と説明を聞きました。拡大鏡を使って印刷された文字を見てみると、シアン、マゼンタ、イエロー、ブラックの小さな丸の集合体で文字が作られていました。子どもたちはびっくり!そして、大きな印刷機の印刷の速さに子どもたちはびっくり!次は、印刷された紙を製本したり、紙を折る機械です。紙が一瞬で二つ折りになっていく速さと技術に、またまたびっくり!1時間に1万枚、二つ折りにできるそうです。子ども達から「はやーい!」と驚きの声が上がりました。
2階は営業担当社員のオフィススペースです。「ここは、営業担当のスペースです。自分の机が決まっていなくて、好きな場所で仕事をするんです。学校と違うね。学校では年に何回席替えがある?」と社員からの問いかけ。続けて「このスペースをなんと呼んでいるんでしょう?」と質問が…。「自由に自分の席が決められる!」から「フリーアドレス…」。「なるほど」と子どもたち。毎日使用する机が異なるため、仕事が終わると次の人がすぐに使えるように机の上を片付けて帰ります。「いつも整理整頓されているので働く環境がとてもいいんですよ。」学校や家との違いに子どもたちは「……」。言葉をなくしていました。他には、SDGs、環境への取組みが書かれたポスターが展示されていました。気になったのはバナナペーパーです。廃棄されていたバナナの茎を粉砕し、紙の原料に混ぜてつくられるそうです。子どもたちは驚くことがたくさんあり、真剣なまなざしで㈱マルワ社員のみなさんの話を聞いていました。
3階にはキッチンがありました。「手づくりランチをみんなで食べることもあるんですよ」と社員の方が話します。その奥にはデザイナーの方のスペースがありました。お客さんの「こんな印刷物をつくりたい」という要望を営業担当から聞き、パソコンでデザインをしています。お客さんの要望を直接聞いてくる営業社員とモニターで頻繁に打合せができるようになっていました。「すごい!」社員の労働環境を良くする工夫がされていました。また、3階には「オンデマンド印刷機」が2台ありました。デザイナーがデザインした印刷物がデータで送られ、紙に印刷されます。1階にあった印刷機は液体のインクを使っていますが、この印刷機はトナー(粉)で印刷しています。なんと!白色の印刷や透明の印刷もでき、デザインの幅が広がるそうです。 ㈱マルワの社員の熱意があふれ、わかりやすい説明からたくさんの「驚き」と「発見」の時間となりました。


【環境のことを考え、取組む会社】

㈱マルワのSDGsや環境の取組みの話をしてくださったのは鳥原専務です。
最初に、「印刷会社は環境に悪いことをしています。」と一言。「印刷をする時にたくさんの電力や紙を使用しているからです。だからこそ、少しでも環境によいことをしたいんです。」と話されました。「SDGsを学びに来たのに、環境に悪いことをしている会社になぜ来たのだろう?」子どもたちは専務の話に引き込まれます。
最初は、印刷会社には欠かせない「紙」の話です。専務が子どもたちに3枚の紙の説明をします。「これは、廃棄していたバナナの茎で作られた『バナナペーパー』、そして要らなくなった布の繊維を混ぜ込んだ『サーキュラーコットンペーパー』、そして広島の平和公園に飾られていた千羽鶴で作られた『平和織姫』です。触ってみてください。匂いを嗅いでもいいですよ。」子どもたちは「バナナの匂いはしない!」「この紙のブツブツはなんだろう?」「これは布?紙?」など3種類の紙の色や、触り心地、匂いをチェックし、「捨てられていたものを紙の原料に混ぜて紙にする」「紙は木材だけで作られるんじゃないんだね」と子どもたちは言葉を交わします。次に鳥原専務が「FSC認証マークを見たことがある?」と子どもたちに質問をします。「お菓子の箱にあった!」「ハンバーガーにあった!」「ティッシュの箱にあった!」などの声があがり、身近な物にFSCマークがついていることに気づきます。でも「何のマークなの?」と子どもたち。「FSC認証マークは適切に管理された森林の木材を材料に作られた製品についています。森林の違法伐採を防ぎ、生物の多様性や森林のある地域の人々の社会や生活を守るためのマークです。」と鳥原専務の説明を聞きました。
他にも、排出されるゴミを20種類分別や、会社の前にある公園の清掃活動、生き物のために緑を増やす活動などに取組んでいます。地域のお祭りなどに出店をするなど「地域とともに」を大切にしている会社です。



【号外!マルワ新聞とマルワ学習ノート】

「号外です!」と子どもたちに配られたマルワ新聞。なんと!会社に来た時に撮影した集合写真が一面に掲載されていました。早い、さすが印刷会社です。新聞には今日は別の仕事のために参加いただけなかった社長のメッセージもありました。
さらに、「オリジナルマルワ学習帳」をプレゼントしていただきました。表紙には子どもたち一人ひとりの名前が透明に印刷されています。先ほど見学した「オンデマンド印刷」です。世界に一つの自分の名前が印刷されたオリジナルノートです。



印刷会社のSDGs。「印刷は紙も電気も使います。だからこそ、できることはする。」㈱マルワの環境や未来への責任を感じることができました。次の人が使うことを考えて使用した机を整理整頓するここと。それは未来に生きる人たちに美しい地球、有限な地球資源を残すこと、と同じです。資源や自然のことを考えて作られたバナナペーパー、布のペーパー、折り鶴のペーパー。社員が会社の説明を誇らしげに伝える姿…。すべてがSDGsです。今日の気づきが学びにつながり、子どもたちの行動変容につながることいいなと思っています。