PROJECT プロジェクトなどの活動に興味のある方

【開催報告】SDGs普及啓発教育プログラム 第3期 なごや環境大学SDGsアソシエイト養成講座 第1回

  • レポート

2025年8月2日(土)、SDGs普及啓発教育プログラム 第3期「なごや環境大学SDGsアソシエイト養成講座」の第1回をエコパルなごやにて開催しました。

このプログラムは、持続可能なより良い社会の実現のため、SDGsを学び、主体的な活動をしていきたい方々に向けて、愛知学院大学・中部大学・なごや環境大学合同の1年間のプログラムとして2022年9月にスタートし、現在、2024年9月にスタートした3期生が受講しています。

以前の活動は、なごや環境大学のウェブサイト

なごや環境大学SDGsアソシエイト 」 にまとめてありますのでどうぞご覧ください。

SDGs普及啓発教育プログラム全体は3期に分かれ、第1期を愛知学院大学、第2期は中部大学にて授業形式で行っています。

そして、第3期は、なごや環境大学にてフィールド体験や実践のためのプログラムづくりを行い、なごや環境大学SDGsアソシエイトとして、プログラム修了後、SDGsの普及啓発活動をしていける力をつけていきます。

さて、第3期の1回目は、まず、なごや環境大学についての説明の他、講座修了後になごや環境大学SDGsアソシエイトとして活動できる展開事例を紹介しました。

午後からはフィールドワーク①として工場見学を行いました。

なお、第2回のフィールドワーク②は、各自がなごや環境大学ガイドブックに掲載の共育講座の中で自然共生分野に該当する講座を受講していただくことになっています。

今回は、名古屋市守山区にある、三和清掃株式会社と中部有機リサイクル株式会社に工場見学のご協力をいただきました。

参加者には、ごみとして私たちが排出するものがどう資源に生まれ変わるのか、について、事業者がSDGsや環境課題に向き合って取組む様子やそのしくみを実際の現場を見て学んでもらいました。

まずは、三和清掃株式会社 名古屋営業所 志段味工場にあるプラスチック容器の中間処理施設を見学。

ここでは、発砲スチロールのリサイクル、宅食容器を回収し圧縮梱包をして製鉄所のコークス炉へ搬入するまでの行程や、春日井市民が出す不燃ごみを再分別し、資源化する行程等を佐野業務統括部長と上野志段味工場長から説明していただきました。

圧縮梱包されたものは「ごみの塊」ではなく「製品」として扱われていました。そこには、製品となるための質の均一化や圧縮技術が必要です。実際にできた製品をみて、製品の行き先や取引価格等、気になることがいろいろ出てきたのか、参加した皆さんからは、次々と質問が出ていました。

続いて、中部有機リサイクル株式会社での見学です。ここでは、まず加藤工場長から事業概要についてのお話がありました。

スーパーや居酒屋等の店舗から出る、調理残さや食べ残しといった食品残さを食品リサイクル法等の法令に基づき、安全な飼料にするまでの行程を説明していただきました。     

提携スーパーでは、食品残さを食品循環資源リサイクルとして機能させるため、野菜類、麺類、加工食品類等大きく6種類に分別して飼料化の原料として排出しているとのことです。

そういった取組みがあることで、安全で安定した質が担保された飼料を製造する効率がアップします。もちろん、質の高い飼料の製造には、中部有機リサイクル株式会社独自の製造レシピや技術があります。

工場見学では、食品を扱っているにも関わらず、匂いがあまりしないことに驚いた参加者も多く、また特許を取っている設備がある場所も見せていただくことができました。

そこでは、ごみから飼料になるまでの各段階の飼料サンプルや品質管理の仕方も実際に見て触れることができ、書面からは伝わらない、見学ならではの体験をすることができました。

いずれも、個人ではなかなか訪れることのない場所なので、参加した皆さんは興味深々で見学。提携スーパーやこの工場で生産された飼料の活用先、工場での処理能力等、ここでも多くの質問が出ました。

見学後は、エコパルなごやに戻り、フィールドワークのふりかえりを行いました。

今回のフィールドワークにご協力くださった三和清掃株式会社と中部有機リサイクル株式会社の皆さま、本当にありがとうございました。

その後、①脱炭素(エネルギー・気候変動)、②自然共生(生物多様性・自然体験)、③資源循環(ごみ問題・産業廃棄物)の中から、受講者各自の関心の高い分野をもとにグループに分かれ、どのようなプログラムをつくりたいかについて話し合いました。 具体的な内容はこれからですが、すでにいろいろなアイデアが出ていて滑り出しは好調なようです!

次回はいよいよこれまでに話し合った内容を実現できるプログラムとして落とし込んでいきます。

グループ内でお互いの考えや価値観を出し合い、企画を形にしていってもらいたいと思います。