動かそまい!NAGOYA

特集・なごやエコ最前線

エコクーぴょんがバージョンアップ〜新しいエコクーぴょんでレジ袋削減に弾みを

2003年10月にスタートした「エコクーぴょん」。昨年、本サイトでも紹介したように、参加店でレジ袋を断るとシールがもらえ、専用台紙に規定数を集めると買い物券として使える仕組みだ。今年3月末で、当初予定されていた3年間の実施期間を終え、レジ袋お断り率* は9.2%(2005年度平均)。「脱レジ袋宣言」(2002年5月)で設定した「2005年までに30%削減」には、はるかに届いていない。

この間、エコクーぴょんの運営組織である「容器包装3R推進協議会」** では、改善策を検討。今年6月、新しいエコクーぴょんがスタートした。使いやすくなったエコクーぴょんでレジ袋削減に向けて“ぴょ〜ん”とジャンプしたいものだ。

掲載日
2006-10-06
取材・文
浜口 美穂
使いやすく変身

エコクーぴょんの主な変更点は以下の5つ。

1 シール20枚で50円分の買い物券に
今までは、シール40枚で100円分の買い物券だったが、新エコクーぴょんでは、20枚で50円分の買い物券として使える。1枚2.5円という価値は変わらないが、「40枚なんてなかなか集まらない」という声に応え、買い物券として利用できるまでの期間を短くしたというわけだ。

2 シールと台紙を使いやすく
「いちいちのりをつけて貼らなくてはならないので、面倒くさい」などの声に応え、切手のように、シールの裏をぬらすとのり付けできるタイプに。さらに台紙をカードサイズに小型化し、財布の中に入れられるようにした。
なお、今までのシールと台紙も併用できる。新しい台紙には、サイズの違う新旧シールを混在して貼る場合の貼り方まで丁寧に記載してあるので参考に。

3 1枚1.25円の半額シールを新設
今までの1枚2.5円券(1ポイント)に加え、その半額の1枚1.25円券(0.5ポイント)のシールを新設。シール代は参加店の全額負担になるため、小規模店などいろいろな店が参加しやすくなった。

4 レジ袋以外の3R行動にも適用
「レジ袋・紙袋を断る」以外の3R行動にもエコクーぴょんを適用できるようにした。例えば、割りばしを断る、ブックカバーを断る、エコ商品を購入、環境イベントに参加、ごみ拾いや草刈りなどの環境美化活動に参加、などなど。
実際に、客が割りばしを断るとシールを交付する飲食店が、参加店として数軒加わった。また、春と秋の環境デーなごやでも参加者にシールを配付し、好評だったという。

5 2倍ポイントデーを新設
毎月5日を2倍ポイントデーに。ただし、実施するかどうかは店が選択する。2倍ポイントデーを実施している店には、レジ周りに2倍ポイントデーステッカーが貼ってあるので、探してみよう。

*レジ袋お断り率
参加店からの還元金の請求に併せて、報告があったものを集計。
**容器包装3R推進協議会
容器包装の3R(リデュース、リユース、リサイクル)を推進するため、2001年に設置。消費者団体、事業者団体、学識経験者、行政で構成。容器・包装の中でもまずはレジ袋の削減から取り組み、2003年10月からエコクーぴょんを実施。現在、販売店におけるトレイやラップなどの容器・包装についても削減方策の検討を進めている。
お得な団体還元制度

意外に知られていないのが、団体還元制度。団体の会員それぞれが集めたシールを団体やグループでまとめて事務局に請求すれば、個人より2倍お得な20枚につき100円の還元金が“団体の活動資金”としてもらえる。ただし、団体は事前に登録。台紙は40枚以上をまとめて請求することになっている。

「ちりも積もれば」式で、多くの会員が3Rに励んだり、寄付としてシールを集めるようにすれば、気づいたら「小山」になっているかも……。

「エコクーぴょんPR隊」活動中

2004年12月に市民公募により結成された「エコクーぴょんPR隊」も引き続き活動中。現在は17名が登録し、店頭キャンペーンやイベントに出展して、エコクーぴょんやレジ袋削減のPRを行っている。今年も環境デーなごやなどに出展し、新しいエコクーぴょんのPRを行った。

また、エコクーぴょんの機関紙(A3表裏)を企画編集。エコクーぴょんの紹介や買い物バッグの提案、レジ袋(プラスチック製容器包装)のリサイクルの流れなど、レジ袋削減に関する情報を市民の目線と言葉でわかりやすく掲載している。

隊員は随時募集中。対象は、高校生を除く市内在住の18歳以上の市民。問い合わせは、名古屋市環境局減量推進室(TEL 052-972-2398)まで。3R活動の最新情報を得られるほか、楽しくコミュニケーションしながら仲間を増やせるので、環境に関心がある人のはじめの一歩としておすすめだ。

ただいま11.8%

6月から新しくなったエコクーぴょん。まだその効果は顕在化していないが、新しい台紙やシールは好評だという。2006年8月末現在で、レジ袋お断り率は11.8%(2005年度の9.2%から急増したのは、2006年3月でエコクーぴょん第一期が終了するということで、駆け込み還元する人が増えたことも一因と考えられる)。参加店の数は、スーパー・ドラッグストア・クリーニング店・ハンバーガーショップなど547店。脱レジ袋宣言の目標「レジ袋30%削減、参加店1300店」をめざして、PR活動に励んでいる。

消費者が社会を変える

ところで、昨年、容器包装リサイクル法(容リ法)の改正に向けて、環境省がレジ袋有料化の方針を示したが、どうなったのだろうか。結局、今年6月15日に交付された改正容リ法には有料化は盛り込まれなかった。有料化を法的に義務づけると、憲法で定められている「営業の自由」の侵害にあたるのではないかという議論もあったようだ。

代わりに、一定量以上の容器包装を利用する事業者に対し、削減目標を定め、目標を達成できたかどうか、報告が義務付けられた。また、著しく取り組みが不十分な事業者には指導したり、事業者名を公表することができる。現在は、来年4月の改正容リ法の施行に向けて、政令・省令の中で事業者の判断基準を定める検討が行われているところ。その中に、容器包装の削減を促進するための取り組み例の1つとして有料化も盛り込まれるようだ。

法的に無料配布を規制することは難しい。やはり地道に、消費者自身に買い物袋を持参するよう働きかけていくことが大切なのだろう。結局は、消費者の行動が販売店の姿勢を変える一番の力になるのだから。

バックナンバー